日本のトップクライマーたちが集まり、熱き戦いを繰り広げる「スポーツクライミング 第12回ボルダリングジャパンカップ」が東京都渋谷区の国立代々木競技場第二体育館を舞台に開催される。
昨シーズンは、スポーツクライミングのオリンピック追加種目への正式決定や世界選手権での楢﨑智亜の日本人初の優勝とワールドカップ年間優勝、3年連続でナショナルランキングの1位獲得とビッグイヤーとなった1年であった。
今大会は、そのような状況のもと今年のボルダリング種目の日本代表選手を決める注目の一戦であり、若手選手からベテラン選手まで、ボルダリングの国内ナンバーワンの座をかけた、技とプライドのぶつかり合いが展開されることだろう。
女子は、昨年のIFSC クライミングワールドカップで自己新記録となる年間ランキング3位となった野中生萌とジャパンカップで過去10度優勝している野口啓代の戦いに注目が集まる。
2人を追う選手としては、ここ数年ジャパンカップでは安定した成績を残す加島智子。アジア選手権やワールドカップで好成績を残した尾上彩と小武芽生。昨年ユース世代は田嶋あいか、戸田萌希、高田こころ、伊藤ふたば、森秋彩と多くの逸材がいるのも見逃せない。
また今シーズンよりワールドカップで活躍していた小田桃花が復帰する。昨年の国民体育大会やクライミングジムのコンペでは高いパフォーマンスを見せており活躍が期待できる。
一方、男子は世界選手権の覇者、楢﨑智亜とワールドカップシーズンを最後まで年間タイトルをかけて争った藤井快の2選手を中心とした争いになることが予想される。
しかし、ジャパンカップは過去11回の優勝者が全て異なっており、楢﨑が優勝すればそのジンクスが守られるが、歴代優勝者たちも史上初の2度の優勝という勲章を目指しており、予選から息を抜けない争いとなることだろう。また、昨シーズンの快進撃を受け、ユース世代も世界ユース選手権で、土肥圭太、原田海、小西桂らが好成績を残した。
例年混戦をきわめる男子だが、今年から事前に開催された予選会をくぐり抜けた選手だけが出場できる方式と変更となったため、文字通り日本一を決めるに相応しい競技展開となることだろう。