日本のトップクライマーたちが集まり、熱き戦いを繰り広げる「スポーツクライミング 日本選手権リード競技 大会2017」が埼玉県加須市の加須市民体育館を舞台に開催される。
スポーツクライミングがオリンピック追加種目に決定し、リード・ボルダリング・スピードの複合種目でメダルを争うことが有力であることから、ボルダリング種目中心に活躍する選手達も、リード種目に積極的に挑戦をはじめている。
また、昨シーズンは日本選手権を含めた2大会で日本代表を決めていたリード種目であったが、今シーズンは今大会に代表選考を一本化するとともに、ルートセッターにリード種目の強豪国スロベニアからサイモン・マルゴンらを招聘し、世界のトップレベルで戦える代表を選出するという明確な意図を持つ大会となった。
昨シーズンのボルダリング種目代表選手たちに続くような選手が表れるか注目される。
女子は、この種目で長く日本のトップランナーとして活躍する小林由佳、世界のボルダリング種目を牽引する野口啓代を中心に、近年目覚ましい成長を遂げている伊藤ふたば、森秋彩、そしてワールドカップで多くの実績を残している大田理裟、小田桃花らを中心とした争いとなるだろう。
またボルダリング種目を中心に活躍する野中生萌、小武芽生や昨年のアジアユースで活躍した戸田萌希、高田こころなどの選手の活躍も見逃せない。
小林が昨シーズンでワールドカップの最前線から退くことを表明したことは惜しまれるが、次のトップランナーとして名乗りを上げるような選手が出現するか期待される。
一方、男子は昨シーズンに自身初のワールドカップの表彰台に乗った是永敬一郎、同大会で結果を出しつつある波田悠貴や島谷尚季、そしてベテランの中野稔の実力が安定している。
とはいえ、ボルダリング種目でワールドカップランキングのワンツーフニッシュを成し遂げた楢﨑智亜や藤井快も、リード種目でもこれまでに輝かしい成績を残しており、今大会でも上位に食い込んでくる可能性は高い。
国外のユースの大会で結果を出した中上太斗や原田海、ボルダリング種目でユース世代を代表する活躍をみせる緒方良行なども高い実力を持っており、今シーズン以降のリード種目の展開を占う大事な大会であることは間違いない。