日本のボルダリング選手の頂点を決める大会「スポーツクライミング第13回ボルダリングジャパンカップ」が東京都世田谷区の駒沢オリンピック公園総合運動場屋内球技場で開催される。
昨シーズンのIFSCワールドカップは個人年間優勝こそ男女ともに逃したものの、男子では年間を通じた決勝進出選手の半数が日本人選手であったり、世界ユース選手権でも半数のメダルを獲得したりと、日本勢の層の厚さと更なるレベルアップを世界にしめすことが出来たシーズンだった。
今大会は来シーズンのボルダリング種目日本代表を決める国内唯一の選考会であり、世界大会への切符をかけて熾烈な戦いが繰り広げられる。
女子は、前回大会で史上最年少で優勝した伊藤ふたばがIFSC ワールドカップへ出場できる年齢に達したことで、昨年同様のパフォーマンスを発揮し、世界で活躍する野中生萌、野口啓代と三つ巴の争いが展開されることが期待できる。
また、世界大会で活躍した尾上彩、小武芽生をはじめ、世界ユース選手権で伊藤ふたばと表彰台を分けあった谷井菜月、菊地咲希、同世代でリードでも抜群の結果を出している森秋彩がさらなる成長をし、優勝争いに絡んでくる可能性があることも見逃せない。
一方男子は、前回大会で史上初の連覇を達成した藤井快の3連覇への挑戦に注目すべきだろう。そしてIFSCワールドカップで年間ランキング2位となった楢﨑智亜をはじめ、ベストテンにはいった渡部桂太、杉本怜、緒方良行が連覇を阻止するのか息の抜けない戦いとなる。
また男子選手の層の厚さから、優勝候補が予選や準決勝で敗退する波乱が例年おきていることもあり予選から目を離せない展開となることは必至である。
前大会3位の波田悠貴をはじめ世界大会で活躍した楢﨑明智や、堀創、石松大晟、原田海など優勝の可能性のある選手が大勢おり、日本の頂点を決める大会として相応しい内容になることだろう。